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第五話-3

何十分も探したのだが未だに見つからない。
どういうことだ?
『何で見つからないんだ?』
「イマジンが見つからないとどうしようもないんだが・・・。」
公園などの開けた場所なら、イマジンが襲ってくると思ったのだが・・・。
今は公園を抜け、近くのビル街を歩いている。
人通りは少ないので、もし襲ってきても被害は少ないはずだ。
「仕方ない、ちょっと休憩しよう」
そう言って、ビルを覆うガラスに背を預ける。
『やっと見つけた・・・。』
声が聞こえた。
背中に冷たいものが通り過ぎる。
それと同時にトウカが入ってきて、攻撃を回避する。
次の瞬間、俺の居た場所のガラスから、腕が生えていた。
『何だ、ありゃぁ!?』
トウカは知らないが、俺はあれを知っている。
「ベルデ・・・!!」
仮面ライダーでありながら、欲望のままに戦う者。
否、そこで使うべき仮面ライダーとは、ヒーローでなく、欲望のために戦う者。
そして、この世界ではありえない存在。
少なくともこの時代では・・・・。
『久しぶりだなぁ・・・電王!!』
聞き覚えのある声・・・。
これは・・・!
ゆっくりと緑色の仮面ライダーが出てくる。
俺の知っている姿。
それはこれまでのイマジンに対しては抱かなかった恐怖。
「テメェ、何者だ!!」
『この姿にしたのはお前だろう?
まぁ、ここ最近もイマジンをぶちのめしていたらしいからなぁ・・・。
忘れても仕方ないか・・・クククッ・・・』
ライダーは不気味に笑いながらベルトのバックル部からカードデッキを抜き取る。
ガラスが割れるように仮面ライダーの姿が割れる。
その中から出てきたのは、あの時のイマジン・・・!
「何でここに居やがる、トカゲ野郎!!」
まさか・・・二番目のイマジンがどうしてここに!?
『貴様らに復讐をするためさ・・・。
半端に時間を変えてくれてありがとうなぁ・・・。
おかげで力を手に入れた・・・クククク・・・ハァァァァァッハッハッハッハッ・・・・・・!!』
あの時・・・、トウカを戻す事ができたと同時に、こいつを人間の姿にすることが出来なかったというのか!!
「アタイらを狙ったってことは、やっぱりブローチを狙ってんのか・・・!?」
『いいや、貴様らを誘い出すために人間を襲っていたのだ。
契約などその後からで十分だ!!』
俺の指がポケットへと向かう。
「よほど自信があるようだな・・・。」
俺の手が尻ポケットに入ったライダーパスに触れる。
『変身!!』
二つの声が重なる。
俺の体に銀色のレールが敷かれ、不思議な力が入ってくる。
目の前ではカメレオンのイマジンの特徴が、舌のような突起から頭の大きな目に代わる。
俺とカメレオンのイマジン。
電王とベルデ。
仮面ライダーと仮面ライダー。
空気が変わる。
イマジンよりはるかに強い敵・・・。
俺の感情が体を震わせる・・・。
「しっかりしろ、岬!!」
トウカ・・・。
「仮面ライダー・・・なんだろ!
ライダーになるんだろ!?」
俺の震えを抑えるためにトウカが俺に言う!
『安心しろ・・・俺たちは、仮面ライダーだ!!』
そう言った瞬間、まるで真剣で物を斬るように、緊張で凍りついた場の空気を気合で切り裂けるような不思議な感覚がよぎる。
何だろう・・・不思議な感覚だ。
トウカならやれる・・・。
否、トウカと一緒なら絶対大丈夫だ!!
何だろう・・・まるで自分の中にもう一人の自分が居るような感覚。
半分は俺の意識、もう半分はトウカの意識で体が動いているように感じる。
否、トウカが体を動かしているんじゃない!
トウカと共に俺が体を動かしているんだ!!
「俺たちのサウンドは!」
「クライマックスだ!」
気合の入りようが違う。
行ける!
それ以外の感情が浮かび上がることはなかった。
力が重い。
その感覚が地を蹴る本当の力になる!
気合だけで空でも飛べるんじゃないかと思う。
その感覚にとらわれないためにも、目の前の敵を倒すことが大事なのだ!
「行くぜ行くぜ行くぜ!!
せいりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
足が重い!
地面に吸いつく感じだ!
いつもより地面を蹴りやすい!
デンガッシャーを組む!
一番と三番、二番と四番。
ショートソードとハンドガン!
ベルデが鞭を唸らせる!
俺はショートソードで弾こうとした。
しかし・・・。
パァァァン・・・・・!!
弾こうとした鞭の先が目の前から消えた!
否、“爆ぜた”のだ。
自分の力に震える・・・!!
左手の銃をベルデに向ける!
ガツリ・・・
ベルデは飛び上がり姿を消す。
目を閉じて音や空気を感じるってのが定石だろうが、俺にはそんなスキルはない。
音と地を蹴る時の衝撃を目で追う。
だが、力ばかり入ってきても俺の能力自体は同じままだ。
むしろ単純な力が俺の感覚を阻害している。
バシィ・・・ビシィ・・・!!
見えない鞭が俺の体を打つ!!
「ダメだ・・・。
目が追いつかねぇ・・・!!」
力だけでは対処できない・・・。
ベルデが近づく感覚を感じ取った時にはもう遅い・・・。
気付いた時には強い痛みが腹に満ちていた。
足先だけでなく、体全体が重くなり、膝を付く。
それは、心にまで響く痛みだった。
すぐさまベルデは離れ、位置が特定できなくなる。
「チッ・・・アタイ達には見つけられねぇって事か!?」
調子に乗って声でも出してくれたら場所が分かるのに・・・。
そんなに感情的になっては・・・。
感情・・・?
立ち上がり、深く息を吐く。
心の中を空っぽにする。
力がそこに流れ込んでくる。
無駄な力が体から消え、感覚が鋭くなっていく。
空気が壊れるのを感じる・・・。
ヒュン・・・バシィ!!
襲ってきた鞭をハンドガンではじく。
『くっ・・・!!』
声がした方に銃口を向ける。
だがもう気配はない。
それでも目は見えない何かを追っている。
シュィン・・・パァン・・・
次の音を撃ち落とす。
ベルデが体を現す。
『くぅぅ・・・!!』
ベルデが腹を押さえる。
だが、その手にあるのは・・・!!
「アドベントカード!!」
右手のカードが腰のバイザーに飛ぶ。
“アドベント”
まさか・・・そんな!!
ビルのガラスが波打ち、モンスターが現れる。
目の前に現れたのはミラーモンスター・・・。
「何なんだ、ありゃぁ!?」
モンスターを近づけないために銃口をモンスターに向ける。
そしてショートソードをベルデに向ける。
もうベルデは透明になれない!
俺はそう確信していた・・・。
緑色のミラーモンスターに狙いを定め、トリガーを引く。
何度も何度も何度も何度も・・・。
『ギシャァァァァァァァァァァァァァァァ・・・!!』
モンスターは叫びを上げる。
俺は黒く染まる自分を感じる。
別の方向から来た力を薙ぎ払う。
ヒュン・・・・・・
ベルデがカードを取り出す。
“ク”
自分の表情すら分からない。
“リ”
「―――――――――!!」
“ア”
トウカが何かを伝えようと叫んでいる。
だがそれも鬱陶しい。
“ベント”
意識をさらに沈める。
音声の内容に反応したのではない。
音に反応した自分に、いつもなら何かの感情が起きたのかもしれない。
カァァン・・・カァァン・・・カァァン・・・
音しかない。
何を見ているのか分からない・・・。
体が勝手に動く。
感覚が途切れた。
 
何分たったのだろうか?
あるいは何秒だったのかもしれないし、何時間という風にも感じた。
“ファイナルベント”
その音に意識が闇から恐怖へと変わる。
目の前には装甲が酷く傷ついた緑のライダーが逆さ吊りになっていた。
だんだんと近づいてくるベルデ!
次の瞬間、俺は宙を飛んでいた!
左手が動き、ハンドガンでベルデを撃つ!
俺は背中から地面に落ちる。
ごろごろと転がり、仰向けの状態になる。
俺の目に映るのはきれいな青空。
カツカツカツカツ・・・・・・
足音が俺の方に近づいてくる。
青色だけだった視界に黒い影が入ってくる。
俺の体にはもうトウカの力はなくなっている。
少しでも最後を楽にしようと、意識を再び体の奥深くに沈める。
『さぁ、無様に命乞いをしろ。
その声すら潰してやるからよぉ・・・!
アァァァァァァァァァァァッッッッッッハァッハァッハァッ・・・!!』
不気味な笑いが響き、恐怖に俺は目を瞑る。
だが、いつまで経っても地獄へ堕ちるほどの痛みはやってこなかった。
『ちぃぃ・・・時間切れか・・・!!』
目をそっと開けるとベルデはそこにいなかった。
周りを見渡すと近くのビルのガラスに波紋が出来ていた。
急に全身の力が抜け、俺の現実へと沈んで行った。
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VAZNAGE

Author:VAZNAGE
ここまで長生きしちゃうと何だかもう、死の運命云々は逃れられたようですね(;^ω^)ちなみにVAZNAGEと書いて「ばつなぎ」と読んで欲しかったりします。ニコ動にて仮面ライダーの漫画を投稿・・・出来たら良いなぁ

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